井野長割遺跡は、現在の井野小学校の体育館周辺である。昭和44年10月、佐倉市は小学校建設を決め、その基礎工事に入った折に多量の土器片が出土し、慶応大学考古・民俗学研究室、佐倉市史編纂委員に調査を依頼した。
その結果、縄文時代後期・晩期の大規模な集落であることが判明した。この遺跡の出土遺物には異型台付土器、土偶、耳栓、打製石斧、軽石製浮子、石刀、石棒、土版、土製円盤などがみられた。
この遺跡は、大量の土器が発見されたこと、それが多くの器種に富み、貴重な資料をもたらしたこと、異型台付土器が出土したことで注目された。この異型台付土器は
祭祀用と考えられ、現在は国が保有している。
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