和田公民館を除いて、わずかな時間お話をお伺いし、パンフレットをまとめただけなので、公民館を理解したとはとても言い難い。が、それぞれの公民館毎に、意外に特徴があるのには驚いた。
立地的にはちょうど良い具合に分散されているように思う。人口の比率から見れば、臼井、志津地区が少ないことになるが、車が発達した現在では、少々遠くの公民館に出向くのも苦にはならなくなっている面もあるようだ。公民館はその地元だけのものという意識は薄れつつあり、個人のニーズに合ったものを主催している公民館に出向いていくということなのかもしれない。
公民館発で事業やサークルが発展していった例も多い。また、高齢化社会に備えた事業も充実してきており、学びの場が多いのは元気な老後を送るためにもよいことだと思う。公民館が充実していることで、市民としての意識も芽生え、この土地に根付いていくきっかけになることも考えられる。
園芸等のサークルはどこにもあるようで、市(花の銀行)から配布された苗を公民館の周囲にきれいに植え付ける奉仕も各公民館で行なわれているようである。各々の“公民館便り”も、現在の情報が一目で分かるよう工夫されており、新聞に折り込まれている“公民館便り”を心待ちにしている人は、案外多いのではないだろうか。“利用のしおり”も、それぞれで面白いデザインになっている。講座も、親子教室のようなものはどこにもあるが、地域の特性を活かした講座がかなり用意されており、なるほど遠くからでもやってくる人がいる訳だと納得した。
公民館のドアをノックするときは、緊張で胸がドキドキしたが、各公民館とも親切に応対していただいて、有り難かった。地域の発展のために労を惜しまず働いていらっしゃる姿、その土地に根ざしている公民館、足早に垣間見ただけだったが、得たものは大きかった。また、公民館を支える一般市民の方々の熱い力が、IFSボランティアの私たちと重なり合うような気もした。
これからの行政は、それを支える市民の力が無くては発展はあり得ないと言ってもいいのではないだろうか。